2026/03/12

「学習(教材,工夫)」について


前回の記事にて「不登校」になる原因の一つとして
特性上「読み書きが難しい!」、算数・国語と
いった特定の教科が「苦手!」等を挙げました。

このような理由から学習に対する嫌悪感や無力感を
抱いてしまったり、出来ない事を叱責されたりする事で
「学習&学校=辛い場所」という認識になる方も多く
いらっしゃいます。

最近の教材やプリントは、昔と比較して随分と丁寧な
作りになってきてはいますが、「文章が読み取りにくい!」,
「情報が多過ぎて頭に入らない!」,「問題の意図が
分かりづらい!」等の切実な意見をよく耳にします。

今回は、今ある教材にひと手間加えたり、様々な工夫を
導入する事によって「文章を理解し易く」,「情報を精査
し易く」,「意図が分かり易く」という様な補助の方法を
お伝えしたいと思います。


①【文章が読み取りにくい!】

スムーズに読みたくても、特性によっては文字が揺れて見えたり、
重なって見えたりというような困難さを抱えている可能性も
あります。
また、しっかりと文字が見えていたとしても「文字という図形」が
「言語」へと変換されにくく、結果として頭に入りづらいという
現象に苦しんでいる方も多くいらっしゃいます。
更に、「眼球運動」の未発達によって、文章の段落を切り替える際に
飛ばして読んでしまったりといったケースも考えられます。

・文章を読む際は、定規を添えて、今読んでいる部分を明確にする。
・「赤い花」,「Aさんの持つ1本」等、まとめられる部分は□で囲む。
・文章を「音読&暗読」して、文字と言語のリンクを強固にする。
・物や登場人物を頭の中でイメージしながら文章を読む。
・療育施設で「ビジョントレーニング」に取り組み、眼球運動を鍛る。
※(跳躍性眼球運動)

②【情報が多過ぎて頭に入らない!】

プリント1枚の中に多くの問題が詰め込まれていて、更に問題毎に
たくさんの問題文が書かれていると、特性によっては「読む時点で
多大なエネルギーを消費する」,「どこに注目すればいいの?」等と
いった辛い気持ちを抱く場合もあります。
このようなケースでは、①の理由に加えて「ワーキングメモリ」の
少なさも影響している場合もあり、「情報を取り入れたい!」,
「理解したい!」という気持ちはあっても、次の行を読んでいる内に
前の行の内容が頭から消えてしまいがちです。

※(ワーキングメモリ=情報を処理する上で必要な一時的な記憶力)

・現在、取り組んでいる問題以外は白い紙で覆い隠す。
・文章題が長い場合は、重要な箇所を□で囲む。
・文章題が長い場合は、不要な部分を黒で塗りつぶす。
・単語や接続詞等の間に間隔がない場合は、線や点で区切る。
・文章問題の段落毎に「どういう意味」か言葉で表現してもらい、
 記憶&情報を要約する力を養ってもらう。

③【問題の意図が分かりづらい!】

問題の意図を把握しづらい理由として、①&②の理由に加えて
「語彙」,「想像力」等も関係してきます。
言葉が内包する様々な意味を場面毎に最適な解釈をするという
情報処理は存外に難しいものです。
また、「AさんとBさんはそれぞれ鉛筆を5本ずつ持っています。」
といった文章があるとして、その情景を上手くイメージ出来ず、
「文章理解」&「意図の読み取り」に至らないケースも多く
見受けられます。

・語彙を高める為に、多種多様な会話を日常の中に組み込む。
・今日の出来事を「いつ,どこで,だれが」等に分けて説明してもらう。
・文章に出てくる人物は、自身や身近な人に置き換えてイメージする。
・文章の内容を現実の物を用いて表現し、イメージしてもらう。
・文章の内容をイラストを添えて表現し、イメージしてもらう。
・1つの問題様式を理解したら、類似問題を反復し、パターン化する。
・興味を引くジャンルで、相互的に「クイズ」を出題し、一般的な
 問題文の構造を遊び感覚で理解してもらう。


【まとめ】

今回は、教材にちょっとした工夫を加えて「読み易さ」,
「理解し易さ」等を高める方法を紹介させていただきました。

お子様の特性を把握した上で、上記の方法を試していただき、
「出来た!」部分は具体的にしっかりと褒め、「学ぶ事は
刺激的で楽しい!」と思ってもらえますと幸いです。

次回は、教科別に出来る工夫を更にお伝えしたいと思っております。


児童発達支援・放課後等デイサービス
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