
幼少期は、心身の発達において非常に重要な時期です。
この時期に経験するさまざまな活動の中でも、「運動」は子どもたちの健康的な成長や社会性の発達に大きな影響を与えます。
走る、跳ぶ、投げるといった基本的な動きは、筋力や体力を育むだけでなく、自信や達成感、人との関わり方を学ぶ機会にもなります!
しかし一方で、運動に対して苦手意識を持つ子どもも少なくありません。
運動が得意な子と比較されることや、思うように体が動かせない経験から、「運動は楽しくない」と感じてしまうこともあります。
こうした子どもたちに対して、無理に運動を強要するのではなく、その子のペースや興味に寄り添いながら関わることが大切です。
本稿では、幼少期の運動がもたらす意義と、運動が苦手な子どもに対して周囲の大人がどのように関わるべきかについて考えていきます。
1、体の発達を促す
・骨や筋肉の成長を助け、姿勢やバランス感覚を養われる。
・運動能力(走る、跳ぶ、投げるなど)の基礎が形成される。
・肥満の予防や生活習慣病のリスクを低下させる。
2、脳の発達をサポート
・運動によって脳が活性化され、集中力や記憶力の向上に繋がる。
・空間認識や判断力、反応力ども育つ。
3、心の成長に貢献
・運動遊びを通じて「達成感」や「挑戦心」を育てることができる。
・自己肯定感が高まり、ストレスの発散にもなる。
4、社会性の学び
・チームスポーツや集団遊びを通じて「協調性」「ルールの理解」「思いやり」などを学ぶことが出来る。
・友達との関係性が深まり、コミュニケーション力が高まる。
5、生活リズムの安定
・運動することで食欲や睡眠の質が向上し、健康的な生活習慣が形成される。
☆運動が苦手な子にはコレ!
①苦手意識のある子には「やりたくない理由」を否定せず、安心できる環境を整えることが大切
②小さな成功体験(スモールステップ)から行い「出来た!」を経験し、「楽しい」「もう一回やりたい」を育む
③遊び感覚を大切にして、勝ち負けや競争を強調しすぎないようにする
④他の子と比べる声掛け、急がせない時間をかけて見守る
⑤子どもが運動に興味が持てるように、大人が楽しく身体を動かし見本を見せる
☆初歩的な運動遊びの例
・動物のマネっこ遊び(模倣運動)
→全身の筋力アップやバランス感覚を獲得
・ボール遊び(転がす、キャッチボール、蹴る)
→空間認識やバランス感覚、力の調節の獲得
・かけっこ(目標物まで走る、追いかける、逃げる)
→瞬発力、持久力、勝負心の獲得
幼少期の運動は、身体的な発達だけでなく、心の成長や社会性を育むうえでも非常に重要な役割を果たします。
日常の中で楽しく体を動かす経験は、子どもにとって自己肯定感や達成感を育てる貴重な機会となります。
一方で、運動に苦手意識を持つ子どもに対しては、無理に競争させたり、結果を求めたりするのではなく、その子の「できた!」という小さな成功体験を大切にしながら関わることが求められます。
遊びや日常生活の中で自然に体を動かせる工夫や、温かく見守る大人の姿勢が、子どもたちの可能性を広げる鍵となるでしょう。
すべての子どもが、自分のペースで運動を楽しみ、心身ともに健やかに育っていけるような関わりを、私たち大人が意識していくことが大切です。
児童発達支援・放課後等デイサービス
こどもサポート教室オレンジ
〒553-0006 大阪市東淀川区上新庄3丁目19-47 エスポアール2 1F
080-4758-3458