怒りの6秒間を乗り切る5つの対処法
前回の記事でアンガーマネジメントの実践方法に、
「6秒間がポイント」ということが分かりました。
この「6秒間」の間に行動すると、どうしても感情的な言葉や態度になってしまい、
こどもに過度な怒りをぶつけてしまいがち。
怒りが発生しても6秒間じっと我慢できれば、より冷静な対処ができます。
怒りの6秒間をやり過ごすには、深呼吸以外にいくつかのテクニックがありますのでご紹介します。
1.思考を停止させる「ストップシンキング」
1つのめのテクニックは、怒りを感じた瞬間に、すべての思考を止めるというものです。
心の中で「ストップ!」と呼び掛かけて、真っ白な何もない空間を思い描きます。
思考を強制的に断ち切り、「本当にこの子はいつも・・・そういえばこの間も・・・」といった怒りの連鎖を断ち切ります。
2.心の中で怒りが和らぐ言葉を唱える(コーピングマントラ)
これは、怒りが収まる魔法の言葉を、心の中で唱える方法です。
「全然大丈夫」
「たいしたことではない」
「ちょっとしたことだから」
「すぐに忘れるだろう」
など、自分が落ち着けそうな言葉をあらかじめ用意しておきましょう。
好きな食べ物やペットの名前、好きな音楽など、気持ちが落ち着くであれば何でもOKです。
3.怒りの数値化に集中する(スケールテクニック)
3つめのテクニックは、「怒りの度合いを数値化する」という方法です。
例えば、10段階などで数値化することに意識を向けることで、自分の怒りを分析して見られるようになります。
数値化した結果、【実はたいした怒りではなかった】と気づくこともあるでしょう。
4.まったく別のものに意識を向ける(グラウンディング)
4つ目は、怒りが生じたと気づいた瞬間に、まったく関係ない別物に注目し、意識をそらす方法です。
例えば、
●手元の料理や食材の形状を観察する
●手のひらの皺の数やホクロなどを観察する
思考を全く別の方向に変えることで、怒りの感情から距離を置くことができます。
5.仕切り直す(タイムアウト)
⑴~⑷のテクニックを用いてもどうしても怒りが収まらない時は、その場を仕切り直しましょう。
「15分席だけ一人の時間をもらおう」
「一度手を止めて、今行っている現状から離れる」
このように、物理的に離れ、時間を置いて冷静さを取り戻します。
怒りが収まらない時は無理に続行しても、事態は悪化するばかり。いっそ仕切り直すほうが、自分にとっても相手にとっても、時間や労力の無駄になりません。
一人ひとりがアンガーマネジメントを身につけ、よりよい環境づくりへ
怒りは周囲に広がる性質を持っているため、周囲の人にも悪影響を及ぼします。
怒っている本人はイライラして集中力が低下し、怒りをぶつけられた側も怒りにとらわれてしまったり、委縮して関係が悪くなることもあるでしょう。
アンガーマネジメントを身につければ、怒りの感情と上手く付き合えるようになり、
親子のコミュニケーションもスムーズになります。
怒りの感情のコントロールが難しい人は
是非この5つの方法を試してみてください。
お子さまのお困りごとはお気軽にご相談ください。
子どもサポート教室 オレンジ