今回は前回に引き続き小学校に入学する前の身辺自立についてみていきたいと思います。
前回の小学校就学前準備(1)をまだご覧になられていない方はそちらからご覧ください。
担任の先生と学校生活の負担を減らそう
子どもが安心して学校生活を送るには、担任の先生の支援が必要です。入学前に、親御さんとお子さん、担任の先生との間で面談をするとよいでしょう。
面談の際には、サポートシートを用意します。サポートシートとは、発達障がいの状況や特性、乳幼児健診などの結果などを書いた用紙のことです。
担任の先生をはじめ、関りのある先生たちで情報を共有して子どもをバックアップします。
面談の際には、子どもがパニックになった時にクールダウンする場所を確認しておきます。
保健室など、人の出入りが少なく静かな場所がよいでしょう。
教室からクールダウンする場所までの行き方も覚えておきます。
校内を一周見学しておくこともお勧めです。
教室や教員室、傘立て、体育館、トイレなど、子どもと確認しておきましょう。
可能なら、一度お子さんとご一緒に、校門を入ってから昇降口を通って教室まで行く手順を確認しておくと、なお安心です。
特に、初めての場所が不安なお子さんや、決まった順番通りの活動を好むお子さんには、大いに安心につながるでしょう。
外履きを脱いで上履きを履く、脱いだ外履きを下駄箱に入れる、という動作は、ほとんどのお子さんが保育園や幼稚園で手慣れた手順だと思いますが、靴を脱いでから下駄箱に入れるまでに気が散ってしまうお子さんは、下駄箱の位置も学校と相談しておけると安心です。
子どもだけの登下校のときに気をつけること
登下校は、自由に登下校できる小学校もあれば、登校班で登下校する小学校もあります。
地域によってはかなり長い距離を歩くこともあり、小さい子どもにとっては長時間重たい荷物を持って歩くことになります。なるべく子どもに負担がかからないような配慮をしてあげましょう。
発達障がいの子どもは気が散りやすく、周りのペースに合わせて動くことが苦手です。登校班で登下校する場合は、周囲を気にすることなく一定のスピードで歩けるように練習をしておくとよいでしょう。決められた時間までに学校に到着できるようにしておくことも大切です。
登下校の途中には、交通量の多い道路や危険な場所もあります。1人で登下校をする小学校であれば、安全に行動できるように親御さんが付き添ったり、車で送迎したりするのもよいでしょう。支援級在籍の場合は、保護者の送迎を求める学校もあります。
授業への準備:道具を上手に使って支援しよう
発達障がいの子どもは、手先が不器用なことが多いので使いやすい文房具を選びましょう。
例えば、三角軸の形状をした鉛筆は持ちやすく、転がりにくいという特徴があるのでお勧めです。消しゴムは消しやすいものを選びます。
小学校では、休み時間の間に持ち物を整理したり片付けしたりして次の授業に備えます。
ノートは科目ごとに色を変えて判別しやすいようにしてあげましょう。持ち物は、名前だけでなく自分のマークになるシールを貼っておくと判別しやすくなります。
授業中、先生に質問をする時や答える時には手を上げて、指されてからしゃべります。授業中のルールは一通り教えておくとよいでしょう。
授業中のルールは、学校やクラスによって異なります。担任の先生にどのようなルールがあるのかあらかじめ聞いておくとよいでしょう。
机に向かう
大半の学校では、座学が中心。
つまり、子供たちは40~50分間ほどイスに座りっぱなしになります。
この「座り続けること」が、おそらく新1年生が直面する最大の難関の一つです。
入学前から、机に向かって一定時間座ることをぜひ習慣にしておきましょう。
最初は3~5分程度の短時間から練習を始め、少しずつ時間を延ばしていきます。
折り紙、塗り絵、工作など、ご本人の好む活動に取り組むと、座り続けることが苦になりにくいでしょう。
発達に偏りや凹凸があるお子さんは、身体を安定させることが難しいことも多くあります。
MRの予防注射
意外と忘れがちなのが、MR(麻しん風しん混合ワクチン)の第2期追加接種です。
MRは、1歳~2歳未満で1回、小学校就学前の1年間で1回、接種するのが標準的なスケジュールです。
初回の接種から間が空く上に、2回目の無料接種期間が比較的短いため、「忘れやすく、忘れたら大変!」な予防接種の代表格です。
公費で(無料で)接種できるのは、小学校就学年の3月31日までとなっています。
入学までに忘れず接種できるよう、スケジュールをご確認くださいね。
今回はここまで。
次回も小学校に行くまでにしておきたい準備について書いていきます。
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